明石要一先生が勧めてくださった『花神』、下巻も得るところがあり、勉強になりました。
晋作の生涯は二十八年にすぎなかったが、その死の前はよほど老熟していて、
「愚を学べ」
と年少血気の後輩たちに語っていた。
「智者の智は及ぶことができる。しかし智者の愚には容易におよぶことができぬ」
という意味らしい。(78-79)
しばし、考えてしまいました。
私には、かなりレベルの高い問題です。
少し勉強ができるようになると、それを人に分かってもらろうと、チラチラとひけらかしたくなります。
普通、人はそういう気持ちにすぐなります。
自分には力量があると、その優位性を示したくなる欲望があるからです。
普通に生きるだけでしたら、ひけらかしをしても何の問題もありません。
ですが、天下国家とは言いませんが、自分の歩む道で一角の人物になりたいと思ったら、それなりに心の修養が必要になります。
能ある鷹は爪を隠す
爪を隠している鷹。
最も得意とするところはしかるべき時に見せ、平素は見せない鷹。
愚というのは、平素は極めて平凡な人でいることなのかなと思いました。
それとは別に、論語の一節が浮かんできました。
これを知る者は、これを好む者にしかず。これを好む者は、これを楽しむ者にしかず。(『論語』雍也第六)
愚を学ぶというのは、張り詰めた智を超え、智を楽しむようになりなさいという教えなのだろうなとも思えてきています。
いずれにせよ、いい勉強になりました。
明石先生が薦めてくださったおかげで、いい修養ができました。
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